介護業界においてICTの活用には、深刻な人手不足の解消や業務改善による作業負荷の軽減、残業の減少など大きな期待がよせられており、青祥会においても積極的に推進しています。

平成30年に電子カルテ「ちょうじゅ」（ケアコネクトジャパン社製）を導入し、手書きの記録からパソコンやiPadを活用した記録方式に移行し、業務の効率化に取り組みました。

令和3年には、外部システムとの多彩な連携が可能な「ちょうじゅ」の後継システム「ケアカルテ」に移行し、さらなる業務の効率化を図っています。

また、iPhoneを使っての音声での記録入力とインカム機能を備えた「CareWizハナスト」（エクサウィザース社製）を一部の施設で導入しています。音声入力による記録は、記録時間の短縮や記録内容の充実に繋がり、インカム機能は、職員同士の連絡や情報の共有に有効であるため、他の施設にも順次導入していく予定です。

さらに、見守りセンサーである「眠りSCAN」（パラマウントベッド社製）を、法人内全施設に導入し、利用者の睡眠・覚醒・離床・行動・心拍数・呼吸などの把握に活用しています。

利用者の動きを画像で確認でき、「眠りSCAN」と連動した「眠りSCAN eye」（パラマウントベッド社製）も一部の施設に導入しており、特に夜間など勤務者の少ない時間帯において、職員の負担、不安の軽減に役立っています。

ICT機器を活用していくことは、慢性的な人手不足の介護業界にあって、限られた人員でのケアを可能にするとともに、職員が間接業務の煩雑さから解放され専門知識を活かした業務に専念でき、職場環境の向上にも繋がると考えられます。青祥会は、今後も個々の特性を理解し現場環境に合ったICT機器を選定、導入し業務改善を図って参ります。

ケアカルテ

ケアカルテは介護現場における介護・看護・リハビリ等の記録、介護報酬請求等の業務をモバイル端末やパソコンを使用して管理する業務支援システムです。転記を要する手書き記録や書類のペーパーレス化、データー分類・抽出による職員間引継ぎ時間の短縮等、現場業務の効率化、省力化を図っています。

パソコンモニター画面

iPad画面

CareWizハナスト

CareWizハナストは、「介護記録に”話す”ことを活かせないか？」という介護現場の声をもとに開発された介護記録AIアプリです。iPhoneに、ご利用者名と介助の内容を声に出して発話するだけで、AIが介護記録に関連する言葉だけを読み取り記録化します。

保存された記録は他のスタッフからもケアカルテにてすぐに閲覧が可能で、ご利用者がどれくらい食事や水分を取ったか、どのような様子だったかを簡単に確認できます。

インカム機能も搭載しており、介助中に手がふさがっている状態でもスマホ 画面を操作することなく音声のみでスタッフ間の連絡が可能となります。

インカム

 

iPhone画面

眠りSCAN（スキャン）

「眠りSCAN（スキャン）」は、パラマウントベッド社の見守り支援機器で、ベッドに敷いて使用します。ベッドに敷いたセンサーで利用者の状態（睡眠・覚醒・起き上がり・離床）変化や呼吸数、心拍数を計測し、パソコンで確認することができます。

利用者の状態や行動に合わせた根拠ある介護が可能となり、巡回や訪室等の職員の負担軽減に繋がっています。また、睡眠や生活習慣の見える化や蓄積されたデーターを基に、ご家族様に的確なアドバイスができるなど、より個別性の高いケアに繋がっています。

眠りスキャン

眠りスキャンモニター

眠りSCAN（スキャン)eye

「眠りSCAN（スキャン）eye」は、入居者の映像を遠隔のパソコン端末や携帯端末で確認できるほか、「眠りSCAN（スキャン）」で設定した状態の変化を検知した際の通知にあわせて映像を表示することができるシステムで、緊急対応の必要性の可否などについて、より的確な判断が可能になります。

青祥会は一部の施設で、「眠りSCAN（スキャン）eye」を導入しており、「眠りSCAN（スキャン）」との連動により、さらに安全に、業務の効率化を図っています。

眠りスキャンeye カメラ

眠りスキャンeye映像確認画面