よくある質問

Q1早くに気づく事でメリットはありますか?
 ○正常圧水頭症や硬膜下血腫等治療すれば治る可能性のある認知症もあります。
  また、脱水やお薬等の影響により認知症のようにみえる場合もあります。
 ○病気の進行を遅らせることができます。
 ○今後の生活を考えるうえで必要な情報を備えることが可能となります。

Q2どんな症状に注意すればいいですか?
 「おや、以前とは何か違う」と感じたらその感覚を大切にしてください。
 下記は、家族がつくった認知症早期発見の目安です。医学的な診断基準ではありませんが、暮らしの中での目安として参考にしてください。


              家族がつくった認知症早期発見の目安
             ~思い当たることがあればご相談ください~

      ♠もの忘れがひどい
         1今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる
         2同じことを何度も言う・問う・する
         3しまい忘れ置き忘れが増え、いつも探し物をしている
         4財布・通帳・衣類等を盗まれたと人を疑う

      ♠判断・理解力が衰える
         5料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
         6新しいことが覚えられない
         7話のつじつまが合わない
         8テレビ番組の内容が理解できなくなった

      ♠時間・場所がわからない
         9約束の日時や場所を間違えるようになった
        10慣れた道でも迷うことがある

      ♠人柄が変わる
        11些細なことで怒りっぽくなった
        12周りへの気づかいがなくなり頑固になった
        13自分の失敗を人のせいにする
        14「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた

      ♠不安感が強い
        15ひとりになると怖がったり寂しがったりする
        16外出時、持ち物を何度も確かめる
        17「頭が変になった」と本人が訴える

      ♠意欲がなくなる
        18下着を替えず、身だしなみを構わなくなった
        19趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
        20ふさぎ込んで何をするのも億劫がりいやがる

                      出典 公益社団法人認知症の人と家族の会作成

Q3診断はどのようにするのですか?
 問診や認知機能検査、血液検査などの臨床診断とCT等の画像診断を総合して診断します。

  ① 認知機能検査
    認知症症状の進行の程度、知的機能や認知機能を把握するために行います。
  ② 血液検査
    ビタミンB1やB12の欠乏や甲状腺ホルモンが欠乏する事により認知症のようにみえる場合があります。
    これらの疾患を区別するために実施します。
  ③ 脳波検査
    てんかんとの区別や意識状態の評価を行うために実施します。
  ④ CT検査
    脳の萎縮、萎縮の場所、脳梗塞、脳出血等がわかります。

  ◆他の病気やお薬等の影響により認知症のようにみえる場合もあります。
   日頃の健康状態、持病、飲んでいるお薬等も忘れずに医師に伝えてください。 詳しくは こちら をご覧ください。
  ◆受診の際には、日頃の状況を簡潔に伝えられよう準備しておく事も大切です。

Q4認知機能検査について教えてください
 認知症になっても、人それぞれ出来る事は残っています。認知機能を評価する事で、苦手になっている事、保たれている機能を知る事ができます。
 また、ご本人の特徴を把握し、生活する上ではどんなところを工夫すると良いか、周囲(ご家族、ご本人に関わる人)は何に注意すると良いか等、今後の対応を考える手掛かりとなります。

 Q4-1どんな検査をするのですか。
  ① 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
   大まかな知的機能の障害の有無や程度を判定する事ができます。
  ② MMSE
   長谷川式と似ていますが、図形の模写(視空間認知能力)や遂行機能に関する項目があります。
  ③ 時計描画検査(CDT)
   時計の絵を描く検査です。円の大きさ、数字の配置、針、中心点の位置の描き方から脳の機能を
   評価します。
  ④ CDR
   認知症の重症度を見るための検査です。
  ⑤ ADAS
   記憶を中心とした認知機能検査です。
  ⑥ その他の検査(必要に応じて医師の指示により実施します。)
   ア FAB(前頭葉機能検査)
   イ 錯視反応(視覚的な認知機能)
   ウ うつ病との鑑別検査
   エ 軽度認知障害の鑑別検査   等があります。

   ★①~⑤の検査については全員の方に実施しています。

 Q4-2どんな機能を調べているのですか。
  ① 記憶
    覚えた事を思い出す力の事です。記憶が障害されると体験した出来事や過去 についての記憶が
    抜け落ちてしまいます。
  ② 見当識
    自分がおかれている状況を認識する力の事です。見当識が障害されると時間や何処にいるのか、
    誰と話をしているのかわからなくなります。
  ③ 注意力 
    脳機能の土台となるもので、同時に二つ以上の作業をしたり、集中する力の事を言います。注意
    力が低下するとそれまで普通にできていたことでも間違いが増えたり時間がかかったりします。
  ④ 言語機能
    言語の理解や書字、会話する力であり、「聞く」「話す」「読む」「書く」に障害のある状態を
    いい、適切なコミュニケーションが困難な状態となります。
  ⑤ 遂行機能
    ものごとを計画し、順序だてて実行する機能のことを遂行機能(すいこうきのう)といいます。
    遂行機能が低下すると、仕事や家事などの「段取り」が悪くなってしまいます。
  ⑥ 視空間認知能力
    空間をみて何かどのような状態になっているかを知ったり、平面の地図や絵を見て立体的に
    イメージしたりする能力の事をいいます。
    視空間認知能力が低下すると位置関係がわからなくなったりします。

   ◆例えば、見当識・記憶・視空間認知能力が障害されると、自分が今何処にいて、これから何処に
    いくかがわからなくなり、迷子になったり、徘徊につながる可能性があります。

   ◆また、車の運転は、私たちが普段何気なくしている動作ですが、状況を把握し、素早い判断をしな
    がら、手足を動かすなど、一度に多くの操作をする必要があります。注意力・遂行機能・視空間認
    知能力が低下したり、障害されることで、車間距離が短くなる、車庫入れに失敗する、高速道路の
    逆走、アクセルとブレーキの踏み間違え等、事故を起こす危険性が高まります。

Q5どのような治療をするのですか?
 ○「薬による治療」と「本人が安心できる関わり、薬によらない治療」を組み合わせる事で認知機能障害の進行を遅らせ「行動・心理症状(BPSD)」をできるだけ予防することができます。
 ○お薬は、認知症が完治するものはまだ開発されていませんが、認知機能の改善が期待されるものです。現在のところ、「行動・心理症状(BPSD)」に対して効能が認められている薬はありません。
 ○本人のできる事に働きかける事は、認知機能の低下を防ぎ精神的な安定と自信を取り戻すことにつながります。

 「行動・心理症状(BPSD)」についてはこちらをご覧ください。


Q6どのようなお薬を使われるのですか?
 認知症を治すお薬は現在のところ、まだ確立されていません。
 お薬を服用することのメリットは、記憶障害の進行を抑えること、日常生活動作の維持、抑うつのような精神症状に対して効果を得る事ができ介護負担を減少させることができます。
 一方、根本的な治療薬ではなく、当初は消化器症状などの副作用が現れやすいこと等もあります。

 ご本人・ご家族がメリット、デメリットを理解して服薬を開始することが大切となります。
一般名 ドネペジル ガランタミン リバスチグミン メマンチン
商品名 アリセプト レミニール イクセロン
リバスタッチ
メマリー
効 果 アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の進行を抑えます アルツハイマー型認知症の進行を抑えます アルツハイマー型認知症の進行を抑えます アルツハイマー型認知症の進行を抑えます
適 応 軽度~高度 軽度~中等度 軽度~中等度 中等度~高度
主 な
副作用
  嘔気 嘔吐
  食欲不振 下痢
        など
  嘔気 嘔吐
  食欲不振 下痢
  腹痛    など
  発赤 かゆみ
  接触性皮膚炎
  嘔気 嘔吐
  食欲不振  など
  めまい 腹痛
  傾眠 便秘
  体重減少   など
服 用
回 数
1日1回 1日2回 1日1回 1日1回
(他の抗認知症薬と
    併用可能)
剤 形 錠剤
口腔内崩壊錠
  (OD錠)
細粒 ゼリー
錠剤
口腔内崩壊錠
  (OD錠)
液剤
貼付剤 錠剤
口腔内崩壊錠
  (OD錠)

 *ご本人は自らの言葉で苦痛を訴えることが難しいので、日頃との違いに気づく事が大切となります。
 *ご家族が服薬管理をする場合、家族の生活時間に合わせて夜間に薬をまとめたり、服薬しやすい剤形を選択する工夫も考えられます。

Q7認知症と診断された時の家族の心構えを教えてください。
 今の事は解らなくても、できる事はたくさん残されています。例えば、料理の段取りは忘れているかもしれませんが「野菜を刻む」等はできます。
 できなくなった事ばかりに目を向けるのではなく、まだできる事を上手く引き出す関わりをしてみる事が大切です。

 認知症は進行していきます、進行に応じて支援が必要となる場面が多くなります。どのような経過をたどるのか知っておくことで、ある程度見通しを持った介護ができると思います。

 ★でも、頑張りすぎない事です。
  一人で抱え込まないで自分自身もいたわりましょう!!

 ★介護保険サービスの利用や家族の会、地域包括支援センター等の相談機関を活用するのもひとつです!!


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